コラム

新書「奨励会~将棋プロ棋士への細い道~」契約・販売データ

奨励会 ~将棋プロ棋士への細い道~ 」(橋本長道/マイナビ新書)についての契約条件、販売データがある程度そろったので書き記していく。

プロ棋士養成機関「奨励会」とはどんな場所か? どのくらい強ければプロ棋士になれるのか? 奨励会員の日常とは? 重要なのは努力か? 才能か? 夢破れた退会者のその後は? そこは青春を捧げる価値のあるところか?
(「奨励会~将棋プロ棋士への細い道~」表紙フレーズ)

新書「奨励会」の販売データなど

販売価格

販売価格

・紙 918円(税込み)
・電子書籍 756円(税込み)

税込みで1,000円を超えるとスタンダードな新書としては辛さがある。価格設定としてはこんなものなのだろう。

初版部数

初版部数

4300部(2018年6月30日第1刷発行)

「出版は3,000部から」などと言うがそれより少し多いぐらい。著者は小説家であるが素人に毛が生えた程度の知名度・実績という判断だったのだろう

印税率

印税率

紙 10% (刷り部数契約)
電子書籍 15%

印税率は著者によって異なる。上記のものはスタンダードな契約ではないかと思う。鬼のようにプロモしてくれるならまだしも、電子書籍の15%ってのは少なく感じる。

契約には「刷り部数契約」と「実売契約」なるものがあって、僕の場合は「刷り部数契約」だった。

参考:「印税=10%」ではない!現実的な金額は…そのカラクリは…西沢書店.com

著者によっては「実売契約」の場合もあるみたい。ここらへんの条件は最初のほうの打ち合わせで詰めておかないと、泣きをみる羽目になる。

売り上げ、増版

紙書籍の増版・重版

重版800部(2018年7月24日第2刷発行)

紙書籍における印税計算

918円×(4300+800)×10%=468180円

電子書籍売り上げと印税

500部~600部程度
→6万円~7万円程度

奨励会 ~将棋プロ棋士への細い道~ 」における著者の収入は50万円程度だった。著者は現代将棋新定跡における言論でマイナビ出版批判を行ったため、書店営業対象から外されたようで、今後これ以上の重版はないんじゃないかと思う。

参考:第四回「本件におけるマイナビ出版の問題点」

まとめ

印税はいつ振り込まれるか――などの情報もあるんだけど些末なので省略。マイナビ出版から本を出した人で心配なことのある人は問い合わせや、ツイッターでDMをくれたら答えるよ。(担当編集に問い合わせるのが一番だけどね)

ベストセラーとなる一部の新書以外の売り上げ・著者収入はこんなもの――ってことで参考にしていただければと。

あと契約書はちゃんと見せてもらったほうがよいぞ!僕は当日になるまで電子書籍が出ることを把握してなかったからな。

関連:
中小出版社の制作事情(マイナビ出版と僕)